近年、温暖な気候、豊かな歴史文化、そして充実した社会福祉制度を持つポルトガル移住が注目を集めています。しかし実際に移住となると、費用や生活面など不安もつきものです。
この記事では、日本からポルトガルへの移住を検討している方に向けて、移住にかかる費用を徹底解説します。ビザ申請料・航空券代・家賃・生活費・消費税など、移住前に知っておきたい情報を網羅し、都市別の生活費も詳しくご紹介します。
この記事を読んで、あなたのポルトガル移住計画をより具体的にしていきましょう。
ポルトガル移住にかかる費用
ポルトガル移住への夢を叶えるためには、まず移住にかかる費用をしっかりと理解することが大切です。ここでは、ビザ申請料、航空券代、保険料、住居費、生活費、消費税など、移住前に知っておきたい費用について詳しく解説します。
具体的な金額は、ライフスタイルや住む場所によって異なりますが、平均的な費用を知ることで、移住計画をより現実的に立てることができます。ポルトガル移住という夢を実現するために、必要な費用をしっかりと把握し、準備を進めていきましょう。
ビザ申請料
ポルトガル移住には、ビザの取得が必要です。取得するビザの種類によって、申請料は異なります。ビザの申請は必要書類の準備も含め、しっかり計画するようにしましょう。
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ビザの種類 | 申請料(目安) | 備考 |
起業家ビザ(D2ビザ) | 約1,000ユーロ | ポルトガルで起業する必要がある |
投資家ビザ(ゴールデンビザ) | 約6,000ユーロ | ポルトガルに一定額を投資する必要がある |
リタイアメントビザ(D7ビザ) | 約2,000ユーロ | 一定額の年金収入がある必要がある |
就労ビザ | 約300ユーロ | ポルトガルで雇用契約を結んでいる必要がある |
※ 上記はあくまで目安であり、実際の申請料は状況によって異なる場合があります。詳細はポルトガル移民局のウェブサイトなどでご確認ください。
航空券代
日本からポルトガルへの移住には、当然ながら航空券が必要です。航空券代は時期や航空会社によって変動しますが、おおよそ片道で10万円から15万円が目安です。格安航空券を利用すればこれよりも安くなることもありますが、移住に伴う多くの荷物を運ぶため、追加料金が発生する可能性があります。早めに航空券を予約し、費用を抑える工夫をしましょう。
保険料
ポルトガルでの生活には健康保険への加入が必要です。ポルトガルでは国民健康サービス(SNS - Serviço Nacional de Saúde- )があり、基本的な医療サービスは無料または低額で受けられますが、民間保険に加入することでさらに安心できます。民間保険料は年間で300ユーロから1,000ユーロ程度が一般的です。年齢や健康状態により異なるため、複数の保険会社のプランを比較して選ぶようにしましょう。
住居費(家賃)
住居費は移住後の生活費の中で大きな割合を占めます。都市によって家賃は大きく異なり、例えば、リスボンでは月額800ユーロから1,500ユーロが相場です。ポルトやカスカイスなど他の都市では、これよりも安い家賃で住むことができます。まずは短期の賃貸契約を結び、現地で実際に住む場所を探すことをおすすめします。
生活費と物価
ポルトガルの生活費は日本に比べて安いと言われていますが、物価は地域によって異なります。食費は月額200ユーロから300ユーロ程度が一般的です。また、日用品や交通費も日本より安い傾向にあります。生活費全体としては、月額1,000ユーロから1,500ユーロ程度を見込んでおくと良いでしょう。
消費税とその他税金
ポルトガルの消費税(IVA)は23%と日本より高めです。しかし、食料品や医療品など一部の必需品には6%や13%の軽減税率が適用されます。その他、所得税や資産税などもあり、移住者にとって重要な要素となります。事前に税制について理解し、適切な税務対策を講じることが必要です。
移住に人気の都市別生活費
ポルトガル移住を検討する際には、住む都市選びも重要なポイントです。リスボン、ポルト、カスカイスなど、ポルトガルには魅力的な都市が数多くありますが、それぞれの都市によって生活費は大きく異なります。
ここでは、移住者に人気の3つの都市をピックアップし、具体的な生活費を詳しく解説します。
リスボン、ポルト、カスカイスの生活費比較
ポルトガル移住を検討する際には、住む都市によって生活費が大きく異なります。下記の表に、ポルトガルの人気移住都市であるリスボン、ポルト、カスカイスの生活費を比較し、それぞれの都市のおすすめポイントと注意点もまとめました。
項目 | リスボン | ポルト | カスカイス |
家賃(1DK) | €800 - €1,200 | €600 - €900 | €700 - €1,100 |
食費 | €200 - €300 | €180 - €250 | €180 - €250 |
交通費 | €40 - €60 | €30 - €50 | €40 - €60 |
通信費 | €30 - €50 | €30 - €50 | €30 - €50 |
日用品費 | €50 - €100 | €50 - €100 | €50 - €100 |
その他 | €100 - €200 | €100 - €200 | €100 - €200 |
合計 | €1,220- €1,910 | €990 - €1,550 | €1,100 - €1,760 |
おすすめポイント | ・様々な文化施設やイベントが楽しめる ・充実した交通網、比較的温暖な気候 ・多くの日本人が住んでいる | ・家賃が安い ・物価が安い ・ゆったりとした時間が流れる ・治安が良い | ・美しい自然環境 ・高級感のある街並み ・治安が良い ・国際的な雰囲気が漂う |
注意点 | ・家賃が高い ・物価が高い ・都会の喧騒が苦手な人には向かない | ・リスボンに比べて交通の便が悪い ・日本語の情報が少ない ・娯楽施設が少ない | ・家賃が高い ・物価が高い ・ポルトガル語が話せないと生活が難しい |
上記はあくまで目安であり、個人の生活スタイルや住む場所によって費用は異なります。
最新の情報は、各都市の公式ウェブサイトなどでご確認ください。
自分のライフスタイルや予算に合った都市を選ぶことが、快適なポルトガル移住の第一歩となります。この情報を参考に、あなたにぴったりの街を見つけてください。
ポルトガルでの生活費の内訳
ポルトガルに移住すれば、家賃以外にも様々な生活費がかかります。通信費、保険料、食費など、さまざまな項目にかかる費用を把握することで、移住後の生活をより具体的にイメージすることができます。ここでは、ポルトガルでの生活に必要な各項目の費用について詳しく解説し、移住を検討している皆さんが安心して新生活をスタートできるようにサポートします。それぞれの項目の費用を理解し、現実的な予算を立てましょう。
家賃
ポルトガルでの家賃は、地域や物件のタイプによって大きく異なります。リスボンやポルトの中心部では、1ベッドルームのアパートの家賃は月額800ユーロから1,200ユーロ程度です。一方、郊外や小さな町では500ユーロから700ユーロ程度で住むことができます。物件を探す際は、地元の不動産サイトやエージェントを利用するのが良いでしょう。
通信費
ポルトガルでの通信費には、インターネットや携帯電話の料金が含まれます。インターネット接続は月額25ユーロから50ユーロ程度が一般的です。携帯電話の料金プランは通話時間やデータ使用量に応じて異なりますが、月額10ユーロから20ユーロ程度です。複数のプロバイダーを比較して、自分に合ったプランを選びましょう。
保険料
ポルトガル移住には、海外旅行保険と海外在住者向け保険への加入が必須です。
海外旅行保険:1ヶ月あたり約30ユーロ~
海外在住者向け保険:1ヶ月あたり60ユーロ~
海外在住者向け保険は、医療保険や損害保険など、様々な補償内容があります。
食費
ポルトガルでの食費は、生活スタイルや食材の選び方によって異なりますが、一般的には月額200ユーロから300ユーロ程度です。地元の市場やスーパーで新鮮な食材を購入することで、費用を抑えることができます。また、外食を控えることでさらに節約できます。
日用品費
ポルトガルの日用品費は、日本と比べてやや安いと言われています。日用品費には、洗剤やトイレットペーパーなどの日常生活に必要な品々が含まれます。これらの費用は月額50ユーロから100ユーロ程度が目安です。ディスカウントストアや大型スーパーを利用することで、日用品を安く購入することができます。
交通費
ポルトガルでの交通費は、公共交通機関の利用が主流です。リスボンやポルトでは、月額40ユーロ程度でバスや地下鉄を利用できます。車を所有する場合は、ガソリン代や保険料、メンテナンス費用も考慮する必要があります。
被服費・美容費
被服費や美容費は個人のライフスタイルによって異なりますが、月額50ユーロから100ユーロ程度が一般的です。
ポルトガルの気候は温暖ですが、冬は冷え込むこともあります。服装は、季節やライフスタイルに合わせて調整する必要があります。美容費は、日本と比べてやや安いと言われています。セールやアウトレットを利用することで、衣類や美容用品を安く手に入れることができます。
交際費
ポルトガルの人々は、社交的で友人との時間を大切にする傾向があります。外食や飲み会など、交際費がかかることも多いでしょう。
これらの費用は月額50ユーロから150ユーロ程度が目安です。地元のレストランやカフェでの飲食は比較的安価なため、無理のない範囲で楽しむことができます。
雑費
雑費には、予期しない支出や趣味・娯楽の費用が含まれます。これらの費用は月額50ユーロから100ユーロ程度が一般的です。予算に余裕を持たせておくことで、突発的な出費にも対応しやすくなります。
ポルトガル移住に必要なビザと手続き
ポルトガル移住を成功させるためには、ビザの取得が不可欠です。
ポルトガルには、様々な種類のビザがあり、それぞれ条件や申請方法が異なります。ここでは、ポルトガル移住に必要なビザの種類と、それぞれの概要、申請方法について詳しく解説します。
自分にぴったりのビザを見つけて、快適な移住生活を実現しましょう。
起業家ビザ(D2ビザ)
項目 | 起業家ビザ(D2ビザ) |
概要 | 起業家ビザは、ポルトガルで起業することを目的としたビザです。 |
条件 | ・ポルトガルで最低2万ユーロを投資する ・5人以上の雇用を創出する ・事業計画を提出する |
申請方法 | ・ポルトガル移民局に申請書類を提出する ・面接を受ける ・審査に合格すれば、ビザが発給される |
メリット | ・家族帯同が可能 ・永住権を取得できる可能性がある |
デメリット | ・投資額や雇用創出数などのハードルが高い ・審査に時間がかかる |
こんな人におすすめ | ・ポルトガルで起業してビジネスを成功させたい人 ・永住権を取得して、ポルトガルで長く暮らしたい人 |
投資家ビザ(ゴールデンビザ)
項目 | 投資家ビザ(ゴールデンビザ) |
概要 | 投資家ビザは、ポルトガルに一定額以上の投資を行うことを目的としたビザです。 |
条件(右記のいずれか) | ・ファンドに投資:最低50万ユーロ ・資本投資:最低50万ユーロ ・雇用創出:最低10人の雇用を創出する |
申請方法 | ・ポルトガル移民局に申請書類を提出する ・面接を受ける ・審査に合格すれば、ビザが発給される |
メリット | ・家族帯同が可能 ・永住権を取得できる可能性がある |
デメリット | ・投資額が高い ・審査に時間がかかる |
こんな人におすすめ | ・ポルトガルで投資を行い、ビジネスを展開したい人 ・永住権を取得して、ポルトガルで長く暮らしたい人 |
リタイアメントビザ(D7ビザ)
項目 | |
概要 | リタイアメントビザは、ポルトガルでリタイア生活を送ることを目的としたビザです。 |
条件 | ・安定した収入があることを証明する(年金や不労所得) |
申請方法 | ・ポルトガル移民局に申請書類を提出する ・面接を受ける ・審査に合格すれば、ビザが発給される |
メリット | ・家族帯同が可能 ・永住権を取得できる可能性がある |
デメリット | ・収入証明のハードルがある ・審査に時間がかかる |
こんな人におすすめ | ・ポルトガルでリタイア生活を送りたい人 ・永住権を取得して、ポルトガルで長く暮らしたい人 |
就労ビザ
項目 | 就労ビザ |
概要 | 就労ビザは、ポルトガルで働くことを目的としたビザです。 |
条件 | ・現地の雇用主からの雇用契約書が必要 |
申請方法 | ・ポルトガル移民局に申請書類を提出する ・面接を受ける ・審査に合格すれば、ビザが発給される |
メリット | ・家族帯同が可能 ・永住権を取得できる可能性がある |
デメリット | ・雇用主が労働市場テストを実施する必要がある ・審査に時間がかかる |
こんな人におすすめ | ・ポルトガルで仕事を見つけて働きたい人 ・永住権を取得して、ポルトガルで長く暮らしたい人 |
このように、ポルトガル移住には、様々な種類のビザがあります。ビザ申請には専門的な知識が必要となる場合もありますので、必要に応じて弁護士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
この記事では、ポルトガル移住にかかる費用、生活費の内訳、必要なビザと手続きについて詳しく解説してきました。具体的な費用や自分に合ったビザについて、理解を深めていただけたでしょうか。
ポルトガルは美しい景観と温暖な気候に恵まれ、豊かな文化と温かい人々が魅力の国です。ポルトガルへの移住は、人生を変える素晴らしい経験となるでしょう。しっかりと準備を整え、費用面での不安を解消することで、安心して新しい生活を始めることができます。ぜひこの記事を参考にして、ポルトガル移住の第一歩を踏み出してください。
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海外への移住に関する詳細:https://www.la-quarta.jp/immigration
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